小女子事件
小女子事件(こうなごじけん)とは、2008年に「明日午前11時に丹後小学校で小女子を焼き殺す」とのタイトルのスレを立て、「おいしくいただいちゃいます」等と投稿した者が逮捕された事件である。
犯人は「魚の小女子(こうなご)の事だった」と釈明したが、犯行予告と解釈され逮捕起訴及び有罪判決を受けたことで後々にまで話題となる事件となった。
事件の発生
2008年6月29日、天国板において「明日午前11時に丹後小学校で小女子を焼き殺す」というタイトルのスレが立てられた。
明日午前11時に丹後小学校で小女子を焼き殺す 1 :綾小路:2008/06/29(日) 18:37:12 ID:CB7ROQQ+P おいしくいただいちゃいます 5 :田中:2008/06/29(日) 18:39:56 ID:x6yCcTER0 http://www.edu.city.misato.saitama.jp/tangosho/ 丹後小学校もありますので、このスレアウト 6 :綾小路:2008/06/29(日) 18:41:40 ID:CB7ROQQ+P な、なんだってー 8 :田中:2008/06/29(日) 18:44:11 ID:oF8oDS3j0 ・日時の明確な指定 ・具体的な場所の指定 ・殺害すると明記 ・小女子←小学女子とも解される こりゃあ完全アウトだバイバイ 34 :綾小路:2008/06/29(日) 19:12:06 ID:CB7ROQQ+P もうやめて ほんとゴメン 通報とかしないで 43 :綾小路:2008/06/29(日) 19:16:53 ID:CB7ROQQ+P 小女子(こおなご) イカナゴの別名。 イカナゴ(玉筋魚、?子 Ammodytes personatus)は、スズキ目 イカナゴ科の魚類。 形がカマスに似ている ことから、「カマスゴ(加末須古)」と呼ば れることもある。稚魚は地方により「コオナゴ(小女子)」、「シンコ(新子)」と呼び、成長したものを 「メロウド(女郎人)」、「フルセ(古背)」と呼ぶ。九 州では「カナギ」と呼ばれる。北方系の魚であるため夏には砂に潜って夏眠を行うが、夏眠に適した粒度分 布の海砂がコンクリートの骨材にも適し ていたため瀬戸内海のイカナゴ夏眠水域の海砂が建設資材として大量に採取され、瀬戸内海の多くの漁場が 壊滅的被害を受けている。 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5f/Ikanago_1.JPG/250px-Ikanago_1.JPG http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%82%B4 48 :綾小路:2008/06/29(日) 19:22:12 ID:CB7ROQQ+P ごめんなさい こんなことになるとは思わなかった 実際にやるつもりは無いです
すぐに小女子とは魚のことだと釈明し謝罪したが、翌日にはIPアドレスが開示された[1]。
犯人の逮捕
2008年7月16日、埼玉県警吉川署は埼玉県三郷市立丹後小学校に対する威力業務妨害の疑いで、千葉県船橋市丸山の無職、杉田敦史容疑者(23)を逮捕した。 犯人は「小女子は『コウナゴ』と読み小魚の意味で、殺害予告には当たらない」と容疑を否認した[2]。
裁判
2008年9月24日に初公判が埼玉県のさいたま地裁(西野牧子裁判官)で開かれ、検察側が懲役1年6月を求刑し、即日結審した。 検察側は論告で「掲示板を盛り上げようとしてやった愉快犯で、動機は身勝手。小女子は『コウナゴ』と読み魚の意味だと言い逃れできるように言葉を選び、計画的で狡猾(こうかつ)」と指摘した。
弁護側は「周囲が本気でないと判断すると安易に考え、書き込んだ。学校に謝罪する意志もある」として、寛大な判決を求めた。 杉田被告は被告人質問で「(犯行の)目的はない」と述べ、検察官に「目的もなく、人を殺すと書くのか」と問われると、「人とは書いていない」と反論。「魚を焼いて食べるという意味だ」と主張した。
スレッド上で自首を勧められながらも応じなかったことについては、「家から出るのがめんどくさかった」と話し、今後の生活について「もう働くつもりはない」と述べた。
論告によると、犯行予告により丹後小学校の児童約490人に5日間集団下校させるなど、同校教諭らの業務が妨害されたとしている[3]。
5日後の9月29日に判決公判が開かれた。 裁判官は「いたずらではすまされない卑劣な犯行。他人の痛みを想像しない無神経さは看過できない」として、懲役1年6月、保護観察付き執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。
裁判官は「警察に捕まるか捕まらないかきわどい文章で勝負し、掲示板の反響が見たいという動機は身勝手。魚の意味だと言い逃れできるよう、『小女子(こうなご)』という言葉を選び、犯行は巧妙」と指摘。 「学校に謝罪もなく、『小女子』は魚だと不合理な弁解を繰り返し、反省がない」と厳しく非難した。
指先をいじり、時折首をかしげながら判決を聞いていた杉田被告は宣告後、ズボンの後ろポケットに手を突っ込み、あくびをしながら退廷した[4]。