「置き碁・指導碁について」の版間の差分

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==指導碁==
==指導碁==
 置碁の一つに指導碁があります。プロ棋士に伺ったところでは、指導碁では同時対局数が増えてもプロ側の打ち方が変わる(内容に差が出る)ことはないのだそうです。おそらく置石の数(=段位)によって打ち方がパターン化されている(=指導・確認のポイントが決まっている)のだと思います。その棋士のメソッドに沿って成長していくということでしょうか。<br>
 置碁の一つに指導碁があります。プロ棋士に伺ったところでは、指導碁では同時対局数が増えてもプロ側の打ち方が変わる(内容に差が出る)ことはないのだそうです。おそらく置石の数(=段位)によって打ち方がパターン化されている(=指導・確認のポイントが決まっている)のだと思います。その棋士のメソッドに沿って成長していくということでしょうか。<br>
 また、プロとの対局を「楽しむ」にはできれば初段以上の棋力があるのが望ましいとのことでした。級位の場合は勉強の側面が強くなってしまうそうです。でも級位者も大歓迎と言われていました。「楽しむ」が何を指すのかはよくわかりませんが、「私が初段と認めたら、星目で気持ちよく勝たせてあげるよ、そのためにはこのパターンは解けるようになってね。」ということかもしれません。<br> 指導碁で勝っている人はなかなかお見掛けしません。初めは出会いガシラで勝たせてもらえても、何回か対局しているうちにこちらの傾向に対応して、だんだんと弱いところがアブリだされてくる感じがあります。それを克服できたら一子強くなるのでしょう。指導碁で棋力を判断するなら、同じ棋士に継続して対局していただき、三番手直り(間隔が空く場合)とか、直近10戦で6勝4敗(間隔が短い場合)とか、ある程度回数を踏まえて捉えるのがよいと思います。九~六子局はモチベーションアップを考えていただけるらしく、そこそこ内容が伴うようになると時期を見て勝たせてもらえるようです。実際に多子局の勝局を拝見するとプロ側がいろいろ段取りした上で快勝させてもらっているのがわかります。<br>
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 また、プロとの対局を「楽しむ」にはできれば初段以上の棋力があるのが望ましいとのことでした。級位の場合は勉強の側面が強くなってしまうそうです。でも級位者も大歓迎と言われていました。「楽しむ」が何を指すのかはよくわかりませんが、「私が初段と認めたら、星目で気持ちよく勝たせてあげるよ、そのためにはこのパターンは解けるようになってね。」ということかもしれません。<br>
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 指導碁で勝っている人はなかなかお見掛けしません。初めは出会いガシラで勝たせてもらえても、何回か対局しているうちにこちらの傾向に対応して、だんだんと弱いところがアブリだされてくる感じがあります。それを克服できたら一子強くなるのでしょう。指導碁で棋力を判断するなら、同じ棋士に継続して対局していただき、三番手直り(間隔が空く場合)とか、直近10戦で6勝4敗(間隔が短い場合)とか、ある程度回数を踏まえて捉えるのがよいと思います。九~六子局はモチベーションアップを考えていただけるらしく、そこそこ内容が伴うようになると時期を見て勝たせてもらえるようです。実際に多子局の勝局を拝見するとプロ側がいろいろ段取りした上で快勝させてもらっているのがわかります。<br>
 でもプロは(たとえ指導碁であっても)同じ相手には連敗しないように考えて打ってきます。三番手直りも10戦6勝も簡単なことではありません。<br>
 でもプロは(たとえ指導碁であっても)同じ相手には連敗しないように考えて打ってきます。三番手直りも10戦6勝も簡単なことではありません。<br>
 
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 多子局の置碁は月に1回もすれば十分と言われるインストラクターの方がおられました。定先か二子局が一番勉強になるとも言われていました。一般のアマ高段者と級位者の多子局では指導が少なく、勝負の面が強くなってしまい、上手の紛れを求める手から下手はいいようにやられてしまう、これは上達のためにならないということでした。本当にアマのためになる指導碁なら上手は本手の連続で一目勝ちを狙ってくるので、下手も自然と本手を覚えるのだそうです。<br>
 多子局の置碁は月に1回もすれば十分と言われるインストラクターの方がおられました。定先か二子局が一番勉強になるとも言われていました。一般のアマ高段者と級位者の多子局では指導が少なく、勝負の面が強くなってしまい、上手の紛れを求める手から下手はいいようにやられてしまう、これは上達のためにならないということでした。本当にアマのためになる指導碁なら上手は本手の連続で一目勝ちを狙ってくるので、下手も自然と本手を覚えるのだそうです。<br>
 プロやインストラクターによる指導碁で感想戦がきっちりしている、棋譜がもらえるというのはよい指導だそうです。棋士も人なので五面打ち以上はやはり疲れるようです。日本棋院での指導碁は三面打ち3回戦が基本です(一部4回戦)。きっとこれくらいの対局数が一番効率がよいのでしょう。10面打ちとか千面対局とかはイベント以上のものではないようです。<br>
 プロやインストラクターによる指導碁で感想戦がきっちりしている、棋譜がもらえるというのはよい指導だそうです。棋士も人なので五面打ち以上はやはり疲れるようです。日本棋院での指導碁は三面打ち3回戦が基本です(一部4回戦)。きっとこれくらいの対局数が一番効率がよいのでしょう。10面打ちとか千面対局とかはイベント以上のものではないようです。<br>
 
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 元県代表の方はプロの指導碁を受けているが2週に1回だと言っていました。県代表までいくとプロとの対局でしか刺激が受けられないのかと思いますが、そうでない人はレベル差が大きいので刺激を受けても自分のものにするのが大変なのかもしれません。それでも対局後の感想戦は今打った自分の手の悪いところを教えてくれますから、三つ話が理解できて、一つ実践できるようになればそれだけで相当強くなれます。<br>
 元県代表の方はプロの指導碁を受けているが2週に1回だと言っていました。県代表までいくとプロとの対局でしか刺激が受けられないのかと思いますが、そうでない人はレベル差が大きいので刺激を受けても自分のものにするのが大変なのかもしれません。それでも対局後の感想戦は今打った自分の手の悪いところを教えてくれますから、三つ話が理解できて、一つ実践できるようになればそれだけで相当強くなれます。<br>
 元県代表氏も、自分と同レベルから少し強い人がたくさんいる集団に属して対局後に感想を述べあうのが好ましい環境と言われていました。この場合、級位者同士だと本手を学ぶのは難しいですが、下手は上手の手が理解しやすいので勉強になります。上手も少し昔の自分のことを思い出して、自信をもってダメ出しができます。<br>
 元県代表氏も、自分と同レベルから少し強い人がたくさんいる集団に属して対局後に感想を述べあうのが好ましい環境と言われていました。この場合、級位者同士だと本手を学ぶのは難しいですが、下手は上手の手が理解しやすいので勉強になります。上手も少し昔の自分のことを思い出して、自信をもってダメ出しができます。<br>
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