「頻出三々定石と死活」の版間の差分
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基本死活は少ない小遣いの使い道としては適切ではないような気がしたものです。<br> | |||
それなりに歳月が過ぎ、「基本死活事典」が出版された時にはkombiloを使って頻出定石を調べていました。<br> | それなりに歳月が過ぎ、「基本死活事典」が出版された時にはkombiloを使って頻出定石を調べていました。<br> |
2015年8月6日 (木) 20:33時点における版
関連項目
『囲碁・オセロ板』(一つ上に移動)
『囲碁 棋書購入検討&感想スレ テンプレ』
『おすすめの棋譜並べとやり方(囲碁)』
『頻出ヨセ目数表』
『置碁必勝法検討スレ/並べて学ぶ定石とヨセ』(ショートカット)
『置碁必勝法検討スレ/もっと並べて学ぶ定石とヨセ』(ショートカット)
定石8型
「基本死活事典」(張栩版)[日本棋院]第4章は『実戦』と題して三々入り定石に関する死活を扱っています。
この定石と死活もKGS高段者の棋譜には出現頻度の高い形が多く、覚えておけば損はしません。
コウにして手にする型もあり、きっと役に立つことでしょう。
出現頻度を見る限り、小目に一間高掛り定石を覚えるよりも優先順位は高いのです。
__ ABCDEFGHIJKLMNOPQRS 01┏┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┓ 02┠┼○┼○●┼┼┼┼┼┼┼○○┼┼┼┨ 03┠○┼○┼●┼┼┼┼┼┼●●●○○○┨ 04┠┼○●●┼┼┼┼●┼┼┼┼┼●●○┨ 05┠●●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┨ 06┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 07┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 08┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 09┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 10┠┼●╋┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┨ 11┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 12┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 13┠┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 14┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●●●┨ 15┠┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼○○┨ 16┠○○●●┼┼┼┼●┼┼┼┼┼●┼┼┨ 17┠┼┼○●┼●┼┼┼┼┼┼○●●○┼┨ 18┠┼┼○○●┼┼┼┼┼┼┼┼●○○┼┨ 19┗┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┛
右上 P.420 第4章 三々1 (1,241回)
右下 P.434 第4章 三々3 (1,018回)
左下 P.470 第4章 ツケ1 ( 434回)
左上 P.476 第4章 ツケ3 ( 423回)
__ ABCDEFGHIJKLMNOPQRS 01┏┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┓ 02○○○○┼○●┼┼┼┼┼┼●○○┼┼┨ 03┠●○●┼┼┼┼┼●┼┼●●●○○○┨ 04┠●●●┼●┼┼┼╋┼┼┼┼○●●○┨ 05┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┼●┨ 06┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 07┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 08┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 09┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 10┠┼●╋┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┨ 11┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 12┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 13┠┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 14┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 15┠●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 16●○●●○┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼●○┼┨ 17○┼○○●●●┼┼┼●┼┼●┼●○┼┨ 18┠○┼┼○●┼┼┼┼┼┼┼┼●○┼○┨ 19┗┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷●○┷┛
右上 P.426 第4章 三々2 ( 321回)
右下 P.464 第4章 三々7 ( 206回)
左下 P.467 第4章 三々8 ( 205回)
観音開きに三々に入る棋譜は205回ありますが、
最後のコウまで正しく打てているケースは64回しかありません。
右下隅が206回全てが正しくコウになっているのに比べて、
理解に差があるところです。
左上 P.459 第4章 三々5・第2型 ( 138回)
節題の形(P.465)の出現頻度は低いのですが、
その変化形であるこの形はよく出てきます。
注目すべきはコウ型が2型(2図 右下、左下)あるということです。
つまり、高段者はコウを仕掛けて、負けても他で2回打てることで
局面を打開しようとしているということです。
いずれの型も出入りで20目くらいあるので、序盤の作戦として魅力的ということでしょう。
死活21型
以下の死活型は頻出型(いわゆる実戦型)なので間違えてはいけません。KGS高段者の対局棋譜を調べてもいずれも15万局中100回以上出現しています。頻出簡明定石並の出現頻度です。
答えは「黒生、コウ、白死、白死になし」からの四択となります。「死になし」というのは詰碁では珍しい解ですが実戦では重要です。守り側に手抜きがあるのか、最終的に先手・後手どちらになるのか、まで覚えましょう。ヨセやコウの時にその知識が役に立ちます。
正解は「基本死活事典」の該当ページで確認しましょう。
「基本死活事典」はB6版ですが、1ページ4段組なので、該当ページをコピーしたうえで問題が出ている一段目と答えの書いてある二~四段目を切り離して余白部分を切り捨てれば問題と答えのセットとしてポストカード用クリアファイルの表・裏に収まります。よって100円ショップなどで50ポケットのクリアファイルを買ってきて死活21型と一眼をめぐる攻防24型をファイルすれば『マイ詰碁問題集』を簡単に作ることができます。
図はいずれも黒先となるように適宜白・黒の入れ替えをしています。
第2章「隅の死活」
二線型
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右上 P.52 第2章 二線型 第15型-I
六目カギ型
__ ABCDEFGHIJKLMNOPQRS 01┏┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┓ 02┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●○○┼┼┨ 03┠┼●○┼┼○┼┼┼┼┼●┼●○○┼┨ 04┠┼●○┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼●●●┼┨ 05┠┼○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 06┠┼○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 07┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 08┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 09┠┼○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 10┠┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┨ 11┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 12┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼○┼┨ 13┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 14┠┼○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 15┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼○○┨ 16┠┼○○┼○┼┼┼╋┼┼┼┼┼○┼●┨ 17┠┼●┼○┼●┼┼●┼○┼○┼○●┼┨ 18┠┼┼●○○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 19┗┷┷┷●┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┛
右上 P.108 第2章 六目カギ型 第16型
右下 P.113 第2章 六目カギ型 第19型(白黒入替)
左下 P.114 第2章 六目カギ型 第20型(白黒入替)
左上 P.116 第2章 六目カギ型 第21型(白黒入替)
__ ABCDEFGHIJKLMNOPQRS 01┏┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┓ 02┠┼○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 03┠┼○●●┼●┼┼┼┼┼○┼○●●┼┨ 04┠○●╋┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼○╋○┼┨ 05┠┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼○┼┼┨ 06┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 07┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 08┠┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 09┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 10┠┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┨
右上 P.120 第2章 六目カギ型 第24型(白黒入替)
右下 P.128 第2章 六目カギ型 第30型(白黒入替)
八目型(肩欠け)
__ ABCDEFGHIJKLMNOPQRS 01┏┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┓ 02┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼○┼┼┼┨ 03┠┼○●┼┼●┼┼┼┼●┼●●○○┼┨ 04┠┼○●┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼●●┼┨ 05┠○●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 06┠○●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 07┠●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 08┠┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 09┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 10┠┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┨
右上 P.165 第2章 八目型(肩欠け) 第7型
右下 P.166 第2章 八目型(肩欠け) 第8型
クシ型
第4章「実戦」
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右上 P.421 第4章 三々1 第1型(白黒入替)
右下 P.435 第4章 三々3 第1型
左下 P.437 第4章 三々3 第2型
左上 P.440 第4章 三々3 第4型
__ ABCDEFGHIJKLMNOPQRS 01┏┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┯┓ 02┠┼○●●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●●●┨ 03┠○○○●┼┼┼┼○┼┼┼┼┼○●○┨ 04┠┼○●┼┼┼┼┼╋┼┼┼○┼○○○┨ 05┠○┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 06┠●●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 07┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 08┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 09┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 10┠┼┼○┼┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼╋┼┼┨ 11┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 12┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 13┠┼○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 14┠○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┨ 15┠●○○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 16┠●●○○┼┼┼┼╋┼┼┼┼┼●┼┼┨ 17┠┼┼●○┼○┼┼┼●┼┼●┼┼○┼┨ 18┠○┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨ 19┗┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┛
右上 P.459 第4章 三々5 第2型(白黒入替)
右下 P.464 第4章 三々7 第1型
左下 P.471 第4章 ツケ1 第1型(白黒入替)
左上 P.477 第4章 ツケ3 第1型
一眼をめぐる攻防24型
「頻出三々定石と死活」について
もうずいぶん昔のこととなりますが、「基本死活虎の巻」を買ったときに思ったのは、
・問題によって白・黒が入れ替わるので詰碁の本のように問題が解けない
・問題のレベル感がバラバラ
・あきらかに実戦で出てきそうな問題と出てこなさそうな問題が混在している
といったおよそ前向きにはなれない感想でした。
それを乗り越えなければ強くなれない、というアドバイスは押しつけのように聞こえましたし、
基本死活は少ない小遣いの使い道としては適切ではないような気がしたものです。
それなりに歳月が過ぎ、「基本死活事典」が出版された時にはkombiloを使って頻出定石を調べていました。
kombiloが示してくれるアマチュア高段者棋譜の定型出現頻度には私の疑問・不満をいくばくか晴らしてくれるものがありました。
定石、布石、大ヨセの頻出簡明形について一定の回答が得られた今、私の興味は死活に向かうのでした。
基本死活事典の全型を検索した結果わかってきたことは
・アマチュアにとって、隅の定型の情報はとても重要
・辺の型については実戦例はあまり多くない
・隅の死活頻出型といっても実態は隅の応接の定型である
・「一眼をめぐる攻防」は「基礎からのヨセと計算」(石田芳雄)の大ヨセ頻出型に次いで重要な情報
といったことです。
アマチュアの棋譜を分析した限り、勉強の優先順位としては
大ヨセ>一眼をめぐる攻防
>>星定石>三々打込定石と隅の死活
>>小目に一間高掛定石>黒二連星布石・黒番頻出5布石への白二連星対抗策
>>その他の頻出小目定石>その他の布石>辺の死活
といった関係が成り立つようです。
ここでは「基本死活事典」(張栩版)をベースに三々打込定石と死活について頻出型を調べました。
張栩九段・元五冠と林漢傑七段の緻密で網羅性の高い研究がありましたので、
私はkombikoの指し示すがままをテキストにするだけでした。
お二人にはただただ感謝しております。
図としては実戦型とされるものだけを掲載したつもりでおりますが、
図の掲載について問題があるのなら、指摘いただければすぐに削除するつもりでいます。
また、「一眼をめぐる攻防」は相当な研究の成果と感じましたので、ここではページ数と図番を示すだけといたします。
関連項目
『囲碁・オセロ板』(一つ上に移動)
『囲碁 棋書購入検討&感想スレ テンプレ』
『おすすめの棋譜並べとやり方(囲碁)』
『頻出ヨセ目数表』
『置碁必勝法検討スレ/並べて学ぶ定石とヨセ』(ショートカット)
『置碁必勝法検討スレ/もっと並べて学ぶ定石とヨセ』(ショートカット)