「並べて学ぶ小目定石の周辺」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
43行目: 43行目:
</div>
</div>
 この型は多くの書籍で変化を扱っています。<br>
 この型は多くの書籍で変化を扱っています。<br>
 「Baduk Pro Game Scores」と「棋譜でーたべーす」の両方で確認できる初出(以降同様)は以下となります。<br>
 この型も含めた第一集~第三集の三定石の誕生は本因坊位が世襲制から実力制に切り替わったことと無関係ではないでしょう。<br>
 新潮文庫版の「名人」(川端康成)には本因坊秀哉の引退後の棋譜が巻末に掲載されています。<br>
 
[「名人」新潮社、川端康成)]<br>
http://www.shinchosha.co.jp/book/100119/<br>
 
[「名人」(小説) Wikipedia ]<br>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E4%BA%BA_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)<br>
 
* 名人の引退試合 木谷実 田村保寿(本因坊秀哉) 1938-06-26 B+5<br>
http://kifdatabase.no-ip.org/igo/index.php?cmd=kif&cmds=display2&kid=3288<br>
 
 この対局では右上隅にこの定石とよく似た進行が出てきますが、それは「基本定石事典」(高尾版)P.309では「基本定石に準ずる定石」となっています。複雑で時間をかけて検討した着手の応酬で作られた形とわかります。世襲制で公式対局が限られていたからここまで考察が進んだといってよいのではないでしょうか。<br>
 
 その後の実力制本因坊位によって、コミ4目半・7番勝負・一局2日制・毎年開催・全棋士出場予選会など、新聞連載に向いたルール整備が進み、それに合致した定石として簡明な手順・スピード重視の展開力が求められこれらの定石が採用されるようになったのではないかと思います。結果として位を重視した一間高ガカリや簡単に打って他に回るという「新布石」の考え方になったのではないでしょうか。この型も木谷実と呉清源の対局が初出となります(「Baduk Pro Game Scores」と「棋譜でーたべーす」の両方で確認できる初出(以降同様))<br>
<div style="font-size: 10px; width: 22.5em; ">
<div style="font-size: 10px; width: 22.5em; ">
<pre style="line-height: 1em; padding: 1em auto 1.5em 1em; ">
<pre style="line-height: 1em; padding: 1em auto 1.5em 1em; ">
73行目: 87行目:
参考:「基本布石事典」下巻・第2章・第12型・参考譜(1) P.248<br>
参考:「基本布石事典」下巻・第2章・第12型・参考譜(1) P.248<br>


 第一集~第三集の三定石の誕生は本因坊位が実力制に切り替わったことと無関係ではないでしょう。<br>
 新潮文庫版の「名人」(川端康成)には本因坊秀哉の引退後の棋譜が巻末に掲載されています。<br>
[「名人」新潮社、川端康成)]<br>
http://www.shinchosha.co.jp/book/100119/<br>
[「名人」(小説) Wikipedia ]<br>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E4%BA%BA_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)<br>
* 名人の引退試合 木谷実 田村保寿(本因坊秀哉) 1938-06-26 B+5<br>
http://kifdatabase.no-ip.org/igo/index.php?cmd=kif&cmds=display2&kid=3288<br>
 この対局では右上隅にこの定石とよく似た進行が出てきますが、それは「基本定石事典」(高尾版)P.309では「基本定石に準ずる定石」となっています。複雑で時間をかけて検討した着手の応酬で作られた形とわかります。<br>
 その後の実力制本因坊位によって、コミ4目半・7番勝負・一局2日制・毎年開催・全棋士出場予選会など、新聞連載に向いたルール整備が進み、それに合致した定石として簡明な手順の定石としてこれらの定石が採用されるようになったのではないかと思います。位を重視した一間高ガカリや簡単に打って他に回るというのは「新布石」の考え方でもあります。<br>


 この定石は俗に「手筋の宝庫」とされていて、現在は級位者向けの定石本でも必ず詳細な変化が取り上げられています。<br>
 この定石は俗に「手筋の宝庫」とされていて、現在は級位者向けの定石本でも必ず詳細な変化が取り上げられています。<br>
2,496

回編集

案内メニュー